放射能への取組

子ども健康調査

2013年1月19日~20日 甲状腺エコー検査・尿検査に先行して、 218 名の幼児・児童の血液検査を実施

 1/19 ~ 20 の2日間で218名の子どもたちの血液検査を実施しました。
低線量放射線被ばくによる非がん健康影響として1.甲状腺機能への影響、2.免疫系への影響が挙げられていることから、血液中の甲状腺ホルモンと免疫細胞(白血球) の状態を確かめる目的で、1.一般血液検査、2.血液像、3.甲状腺機能の検査を実施しました。

検査項目と目的(1次スクリーニング)

検査を受けた子どもの数(地域集団) 218 名

1.一般血液検査では「白血球の数」に注目します。

2.血液像では、5 種類ある白血球細胞(好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球) の割合を見ます。放射線に感受性の高い「リンパ球」の割合に注目しています。あわせてリンパ球に異型がないかどうかを確認します。(B 細胞・T 細胞CD検査は2次検査)

3.甲状腺機能が低下していると、脳下垂体から甲状腺刺激ホルモンが多く分泌され血中を通して甲状腺ホルモンを合成するよう身体が指示していることになります。その血中濃度の様子を見ます。(サイログロブリン検査は2次検査対象)

結果

1.白血球数は218 人の平均で6,950 個/ マイクロリットルで、標準値内で異常は見られませんでした。子どもの白血球数は通常大人より多めです(下記表)。max でも15,600 で、カゼをひいていたかもしれません。細菌感染していると2 万。白血病だと20 ~ 30 万になります。

子どもの白血球数の標準値と生協の子どもたち

2.血液像: 白血球の中の5種類の細胞(好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球) の割合(%) を見ています。生協の子平均は下記で標準値内です。

チェルノブイリ事故で被ばくした子どもたちは「リンパ 球の減少= 免疫力低下」が特徴的でした。

仮イメージ

白血球のうち、放射線感受性の高いリンパ球の割合は、標準値が25~45%に対して218 人の生協の子どもたち平均で42% (min22%、max32%) でした。少し「高め寄り」かもしれませんが、免疫細胞(リンパ球) がしっかりあり、「免疫力がある子どもたち」「免疫応答が良い子どもたち」と思ってよいかもしれません。(発酵食品で免疫力を高めようとお母さん方が家で頑張っている成果でしょうか?余談ですが、福島事故後、千葉の組合員より、同じ幼稚園でなぜか常総生協の組合員の子どもだけは元気に走りまわっていて、それを見て私も常総生協に入った、と伺いました)

次に、リンパ球の異型(異常ではありません)の割合を顕微鏡で目で見て数えています。リンパ球の異型はウイルス性のカゼをひいても現れます。今回の検査では218人中37人(17%)の子に異型が見られましたが、異型の割合は多くが1%で、max3%でした。健康人で3%未満とされていますので、範囲内と思います。

3.甲状腺刺激ホルモン(TSH)は全平均2.62(μIU/ml)で、標準値0.5 ~ 5.0の範囲に入っています(min0.44、max8.75)。標準値5.0を超えた子は6人(3%)ですが、標準をわずかに超えている程度です。

甲状腺ホルモンそのものの方も、甲状腺機能の状態を直接示す指標であるFT4は全員標準値内。より正確に機能を反映するFT3は1名のみわずかに標準値未満、24 人(11%)がわずかに標準を超えて甲状腺ホルモンが多いだけでした。甲状腺機能低下or 亢進は見られません。

次に、リンパ球の異型(異常ではありません) の割合を顕微鏡で目で見て数えています。リンパ球の異型はウイルス性のカゼをひいても現れます。今回の検査では218 人中37 人(17%) の子に異型が見られましたが、異型の割合は多くが1%で、max3%でした。健康人で3%未満とされていますので、範囲内と思います。

暫定的結論

プルーム通過による初期吸入内部被ばく、およびホットスポットエリアとなったこの地域で土壌沈着した放射性物質からの日常的外部被ばくが心配されて、すでに間もなく2年となりますが、2年後の時点での生協の子どもたち218名集団の「血液」での免疫系および甲状腺のマーカーを調べた結果としては、免疫機能及び甲状腺機能に対する異常は見られません。地域別や男女別の特異性も見られませんでした。

但し、専門家ではありませんので、個々人の血液検査の結果を病院に持参して、甲状腺エコー検査とあわせて甲状腺機能について医師の最終診断によって判定してもらいます。

当日の採血風景

コンテンツ終わり

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