食はいのちをテーマに、茨城・千葉に安心・安全な食品をお届けする生協です。
常総生協の組合員向けに毎週発行される会報をご覧いただけます。
震災・津波・原発事故から3年
仕事の量は震災前の約半分
それでも、商品に自信と誇り 丁寧な仕事でものづくりを続ける
震災から丸3年
「震災前の様に」と1年がかりで加工場を再建したものの
かつての仲間は別の「時給の良い仕事」へ
仕事、生活、家族、地域
それぞれ課題を背負いながらの製造再開です
1歩ずつの再開を みんなで支えましょう
~こんな理由で加入しました~
海外から日本に戻ってきた時に、手作りしていた味噌をまた作りたいと思い味噌の素材を探していました。その時に友達から「常総生協の味噌素材がいいわよ」と教えてもらい、問い合わせをしたところ、商品だけでなく地域に根ざしてがんばっている常総生協の姿勢と子ども達を放射能から守る取り組みに、安心できる生協だなという事が分かり加入しました。(つくば市 Sさん)
宮城(気仙沼、石巻)、岩手(宮古)の浜からみなさんへ
マルヤマカ高順商店
専務取締役 高橋 順也さん
震災から三年が過ぎた今、組合員の皆様方のおかげで震災前に比べて8割程度の仕事量に戻ってきました。ありがとうございます。
工場が津波で被災してから1年後の9月に新工場を再建し水産業を続けることを決めました。しかし、再開する間に今まで働いてくれていた職人たちが別の職場へ離れていってしまいました。
震災前20名程いたスタッフは半数に減りました。
人手が足りないので、募集をするも、専門性が高く集まりにくい職種であることに加えて、復興事業(土木業)関連の方が時給が良く、なかなか思うようには集まってくれません。
今までは、夏は鰹にさんまで外部と連絡も取れない程忙しく働き、冬は比較的時間がとれるという仕事のリズムでしたが、今は人手不足で自分自身が職人となって毎日忙しく魚をさばいています。
まだまだ安定した仕事にはなっていません。
弊社製造の加工品も含め、今後も引き続き皆様方にお届け出来るよう、一歩一歩前進して参ります。
今後共、何卒、よろしくお願い致します。
マルヤマカ高順商店(宮城県・気仙沼) 専務取締役 高橋 順也
※マルヤマカさんの商品は、4/3回に「びんちょうまぐろ漬丼用」を企画掲載します。
丸友しまか
専務取締役 島香 友一さん
多くのこだわりある消費者の皆様と繋がり、宮古の魚を全国にお届けをしています。
しかし今現在、震災前に比べてまだ半分くらいの取り組みにしか戻っていません。
3.11当日、弊社工場は、津波の被害を逃れ3月30日から魚の発送を再開することが出来ました。しかし、原発事故による放射能の影響で、検査にかかる費用の増加や、利用の減少があり厳しい状況が続いています。
そんな中でも丸友しまかの商品に自信と誇りを持ち、出来る限りの情報提供と丁寧な仕事で、震災前と変わらないスタッフで商品づくりに励んでいます。弊社商品を好んでご利用頂いている皆様には、感謝申し上げます。
震災から3年が経ち、宮古魚市場には、真鱈やアブラボウズ、きんき、帆立に牡蠣、わかめ、ヒラメ、カレイ、タナゴなど様々な種類の海産物が揚がっています。
しかし、放射能が少しでも検出されると使えないなど、残念で悔しい思いをしています。
今年も宮古の浜からしっかり検査した上で新鮮な魚をお届けします。ぜひご利用ください。今後ともよろしくお願い致します。
丸友しまか(岩手県・宮古市) 専務取締役 島香 友一
※島香さんの「鮮魚セット」は4/3回の企画です。
まるたか水産
代表取締役 高橋 雄治さん
昨年はカキの剥き場も新設し順調かと思っていましたが、被害が比較的少なかった当社でも実は震災前の約半分くらいしか生産量は回復していません。
周囲のカキ漁師も、漁具・船の不足などでやりたい気持ちはあるけれど、実現できない状態が続いています。
また、年々ひどくなる悪天候にも耐えうるような養殖スタイルを、これから模索していく時期なのかもしれないと考えています。
最近は海洋汚染の問題が大きくなり、皆さんの不安も増していることかと思いますが、放射能測定も昨シーズンすべて不検出でした。今年も実施してお届けしています。
「オゾン・ナノバブル」の装置で、塩素を大量に使う従来の技術よりも効果的に浄化することができ、カキ本来の風味を生かしつつも安全な商品を提供できる様になりました。
組合員みなさんに利用して頂き、少しずつ生産量も増やし、浜の活気を取り戻していきたいと思います。
まるたか水産(宮城県・石巻市) 代表取締役 高橋雄治
※まるたか水産さんのかき製品は4/4回企画予定です。
~みなさんからのメッセージもお待ちしています~
「責任をとらなければならないのは、原発に無関心だった大人たち」
3月8 日(土)、「原発のない福島を!県民大集会」(郡山ユラックス熱海)に、役職員、組合員総勢で参加しました。
当日は吹雪にもかかわらず、3000名収容できる会場は熱気で溢れていて、その会場の入り口には、福島の赤ちゃんに和綿の布団を贈る交流をした「あいコープふくしま」や料理酒「蔵の素」でお馴染みの「大木代吉本店」の皆さんが元気な声を出して来場者を迎えてくれました。
集会が始まり、震災から3年・・・福島県内外の各団体、個人からの報告を聞きました。
・お父さんを福島に残して子どもと避難している母親の話
・作物にセシウムが移行してしまう悔しさを語る南相馬の有機農家の話
・人権を無視したひどい労働環境下で働く、除染労働者の訴え
・・・3年たってもまだこんな状態なのかと悲痛の思いで聞いていました。
そして最後に、郡山市に住む高校一年生の国連平和大使の中野みずほさんからの報告。「事故が起こった今、国や東電に責任を取れと大人たちは言うけれど、もしそんな人たちが原発に反対していたのならば、こんな事にならなかったはず、責任を取らなければならないのは原発に無関心だった大人たちだと思う」と来場者に投げかけました。原発事故の時、福島に住んでいた事で被ばく者というレッテルを貼られ、沢山の問題を背負わされて今後生きていかなければならなくなったと語る中野さんの言葉は、自分の子どもからの訴えの様に聞こえ悔しさや後悔の気持ちで胸が苦しくなりました。
高校生と言う立場で福島の現状と子どもからの気持ちを率直に伝えてくれた報告を聞いて、私たちが住む常総、東葛地域の放射能による子ども達への健康影響の心配がある中、同じように福島の子ども達の事を考えつながっていく事の大切さを実感しました。
原発はいらない。子どもの健康は大人が守っていく行動を続けていく。原発事故から3年が経ち、無関心な大人たちが増えている世の中で放射能の問題をしっかりと考えたいと思います。(組織部 寺田)
●3月3日(月)10~13時 理事長・副理事長・専務・組合員の計14人が参加しました。
●2/2に開催した「福島六ヶ所未来への伝言上映会&島田監督講演会」(研究学園)は66名が参加。当日協力を募りました「子ども健康調査支援基金」へのカンパは33千円が寄せられました。
●食品のデータ収集について話し合いました。
・各自治体のデータを一元管理できるように同じフォームに入力したものを、今後、皆で分担してチェックします。
・1989年当時(チェルノブイリ原発事故から3年)のデータもあり、当時の食品や土壌汚染の実態もわかってきました。
●2014年度の方針について話し合いました。
①暮らしに役立つリーフレットを作り、学習と広げる活動を行います。
・「放射能から子どもを守ろう関東ネット」と共同で、今ここで暮らしながら出来ることを、リーフレットを製作し(案「食と環境」「保養」「健康影響と検査」等をテーマ毎に)、それを広める集まりを企画・開催します。
②DVDや書籍を活用した勉強会の開催します。
・DVD「放射性廃棄物」「内部被ばくを生き抜く」「福島六ヶ所未来への伝言」「(1/16)児玉先生の勉強会の録画」上映や書籍等を用いて、毎月か隔月、勉強会を実施する計画です。(お知らせはニュースレター等で)。
③子どもの健康をみつめるために「健康ノート」の活用を検討中です。
・内部被ばく研の医師が監修したカルテ式「健康ノート」を用い、これから何年先までも子ども達の健康を見つめたいねという意見があり、検討することになりました。
日時:4月9日(水)10時~12時
場所:生協本部(1階会議室)
★2014年度方針のお話し
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★(同日)委員会終了後(13:00~15:00)
DVD上映&お話し会「放射性廃棄物~終わらない悪夢~」(100分。ドキュメンタリー映画)
~どうぞふるってご参加ください!~
★申込みは常総生協まで(意見欄にご記入ください)
★申込み〆切:4/7(月)。参加費無料。
※上映会はカンパのお願いがあります(任意です)。
【暮らし見直し・総点検】 ~必要としている方の手に~
理事会では、今年度の活動テーマ「くらし見直し、総点検」に基づき、昨年11月に4つの「暮らし見直しチーム」を結成しました。そのうちのひとつが、リユース、リサイクルをもっとすすめよう!という目的で結成しました「フリマチーム」です。
「まずは地域のフリマに出てみよう!」と、9日に開催されました「つくばリサイクルマーケット」に組合員、理事合同で参加することに。呼びかけましたところ、7家族の組合員家族とフリマチームの理事3家族の計10家族が出店しました。
当日はお天気に恵まれ、人出も多く、組合員皆さんのお店はどこも大盛況。気温の低い日でしたが、熱気で汗ばむくらいでした。
出店された組合員さんたちは、ほとんどの方が初出店。「フリマに興味はあったんだけど、1人で出店するにはどうしていいか分からず。でも、今回のおさそいのチラシを見て、みんなと一緒なら・・・と思って申し込みました」とおっしゃっていました。
「またこういう機会があったら参加したいですか?」とお尋ねしましたら、皆さん「楽しかったので是非また!」と嬉しいお答えをいただきました。中には「また出店したいけど、今日、こんなに売れちゃってもう売る物がないので、ちょっと売る物がたまってから」という方もいらっしゃいました。皆さん、ご夫婦や親子で出店され、商品の並べ方も工夫されていて、とても初めてとは思えませんでしたが、それぞれに楽しんでいました。特に子どもたちが楽しかったようです。
「フリマチーム」次回の活動は、「ニュース」などの紙面を使って使わなくなったものを必要な方へお渡しする、いわば「紙上交換会」を計画中です。残念ながら今回出店できなかった組合員さんにもご参加いただけたらと思います。できることからの「暮らし見直し」、ぜひご一緒しましょう。
4月1回 震災・津波・原発事故から3年 2014年3月17日発行(703kb)
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