2011年3月の福島原発事故で放出された放射性物質には様々な核種があります。「ストロンチウム90(Sr-90)」もその一つで、科学的性質がカルシウムに似ているため骨や歯に蓄積し、白血病などの原因になることが知られています。
「岐阜環境医学研究所」所長で医師の故松井英介氏※は、原発事故後、特に胎児・子どもたちの内部被曝を心配し「乳歯保存」を呼び掛けていました(Sr-90の半減期は約29年と長いため後から測定が可能)。その後、有志で資金を集め2017年岐阜県に「はは測定所」を設立して乳歯を集めています。常総生協へも乳歯提供を呼び掛けるお手紙が届きました。生協が持っている測定器は「γ線(ガンマ線)」を出すセシウム134、セシウム137等の測定は可能ですが、「β線(ベータ線)」を出すストロンチウム90は測定できません。 この機会に「はは測定所」で乳歯を調べてもらいませんか?測定は無料です。乳歯の発送と測定結果の報告は、生協を介さず、各ご家庭と「はは測定所」と直接やりとりになります。測定を希望される組合員さんへは、送付に必要な「調査票」「保存袋」と、ストロンチウム測定について解説した「リーフレット」を供給便でお届けしますので、以下から申し込んでください。まだ抜けていなくて、これから乳歯が抜けるお子さんがいる場合もどうぞ。
※松井英介氏:2020年8月82歳でご逝去。
写真は中日新聞記事より。右側が測定装置から乳歯の検体を取り出す松井氏(2019年3月撮影)。